Linuxは、UNIXの互換OSで無償(GPLライセンス)のオープンソースソフトウェア。基本ソフトのLinuxとGNUソフトウェアやその他のソフトウェアを組み合わせて簡単にインストールできるようにしたものがディストリビューションと呼ばれているんです。
ミッションクリティカルなシステムやWebサーバー、スマートフォン、カーナビゲーションシステムなどにも使われているLinuxですが、実際に使ってみようと思ったとたんに、どのディストリビューションを選んで良いのか、迷ってしまうことがあるのではないでしょうか。そんな時に、参考にして下さい。
Linuxのディストリビューションは、Debian系、Slackware系、Red Hat系という有名な系統と独立系という4つの系統のディストリビューションがあります。
Linuxディストリビューションの系統
- Debian系
- Slackware系
- Red Hat系
- 独立系
Debian系ディストリビューション
1993年から公開されているディストリビューションです。高度に開発され、敷居が高く難しいといわれているようですが、パッケージ管理にdeb形式を使い、APTというパッケージ管理システムでソフトウェア更新ができるユーザーフレンドリーなディストリビューションです。また、その優れた性能から組込み機器などの用途にも使われています。
Raspberry Piという超小型PCのOS、Raspbianや6ヶ月毎のリリースや商用サポートもあり、デスクトップ環境にUnityを採用しているUbuntuもDebian系のディストリビューションです。
Slackware系ディストリビューション
1992年から公開されている最古のディストリビューションです。安全性やセキュリティを重視する開発ポリシーがあり、使い勝手を優先しないことから、他のディストリビューションと比較すると管理方法が複雑で、初心者には難しいといわれていますが、しっかり検証されてから公開されるというスタンスで開発されています。
openSUSEやPlamo Linux、Puppy Linuxというディストリビューションが有名です。
Red Hat系ディストリビューション
1995年から公開されているディストリビューションです。パッケージ管理にrpm形式を使い、yumというパッケージ管理システムでソフトウェア更新ができるディストリビューションです。
ソフトウェアのアップデート、アップグレード、保守サポートなどを一体化したサブスクリプションで有料の企業向けに特化したRed Hat Enterprise LinuxとRed Hat Enterprise Linuxから商標や商用パッケージ等を除去しリビルドしたクローンのCentOS、最新技術を積極的に取り込むFedoraという無償のディストリビューションが有名です。
独立系ディストリビューション
Debian系、Slackware系、Red Hat系に属さない、独自に開発されたディストリビューションです。他の系統に比べ、あまり派生していないようです。日本のLinuxディストリビューションであるTurbolinux、GoogleのChrome OSが有名です。
Linuxディストリビューションの系統を最初に説明したのは、系統の概要から系統を絞り込むためです。どんな用途に使うか、使ったことがあるかということなどから…例えば、こんなふうに。
用途は、自宅でWebサーバーを構築して、ブログサイトを公開したい…
ということであれば、Webサーバーを構築して、ブログサイトを公開するのであれば、ダウンしたり安定動作しないと、公開したブログサイトが見れなくなることもある。
お仕事でRed Hat系のディストリビューションを使ったりすることがある…
自宅でWebサーバーを構築するということは、Webサーバー、ブログサイトの運用、メンテナンスを自分でする必要があるので、扱い慣れたディストリビューションの方が、解らないことが少ないし、何か有った時にも調べ易いので安心して使えるし、お仕事の勉強にもなる。あとは、見た目と使い勝手です。見た目は、ディストリビューターのダウンロードページなどで確認したりできますが、使い勝手はなかなか確認できません。そこで、ディストリビューターのDVDやUSBなどから起動できるライブディストリビューションや仮想イメージを使って、実際に使い勝手を確かめてみると良いと思います。
参考になりましたでしょうか。ディストリビューターのライブディストリビューションも仮想イメージもどちらも見つからなかった場合は、Virtual BoxやVMWareの仮想イメージをダウンロードできるOSBoxesというサイトもありましたよ。